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映画「虐殺器官」 の感想と解説!(ネタバレあり) -あなたの「地獄」は完成する-

34歳で他界した作家、伊藤計劃の小説3作を劇場アニメ化する計画「Project Itoh」
「虐殺器官」は2015年に公開された映画「屍者の帝国」「ハーモニー」に続く3作目。ハーモニーやTVアニメ「PSYCHO-PASS」の前日譚にあたるお話。

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ハロー!ゆとりのひとです。

僕はSF作品が好きで、中でも「ディストピアもの」が大好物です。
TVアニメ「サイコパス」の中では、これらの小説がよく引用されていました。題名くらいは聞いたことがある!って方も多いのでは。
劇場アニメ「虐殺器官」公開記念 ディストピア小説フェア開催

先日公開となった映画「虐殺器官」を上映初日に観てきました。 僕は原作を読んでから観に行ったんですが、えーーとね、もう

最高やな!!!って感じで(語彙)

今回は、感想と簡単な解説を書いていこうと思います。 f:id:enjoy_yutori:20170206184155j:plain
(画像:劇場特典)


[ 目次 ]




だいたいの話の流れ

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9.11の後、先進国は徹底的な情報管理により平和を実現した。一方で、後進国では内戦が続いていた。

アメリカ軍のクラヴィス・シェパード大尉は世界各地の武装勢力に潜入、暗殺を行うことで [平和を維持する] 特殊部隊の一員である。

彼に与えられた任務は、各地で虐殺を引き起こしていると思われるアメリカ人、ジョン・ポールの身柄確保だ。 作戦が失敗に終わる中、クラヴィスはプラハに潜伏していると思われるジョンポールの追跡を命じられ、潜入することになる。

そこにいたのは、ジョンが最後にコンタクトを取った女性、ルツィア。彼女に接触する度に、クラヴィスはルツィアに惹かれていく。 ある日、クラヴィスはジョンポールの仲間に拘束されてしまう。そこでクラヴィスはジョンに出会い、その思想を知ることになる。部隊により救出されるが、既にジョンとルツィアの姿はなかった。

クラヴィスら特殊検索軍i分遣隊に与えられた次の任務は、インドで虐殺を行う武装勢力幹部とそれに関わるジョンポールの拘束である。 最新鋭の兵器で強襲を行った彼の部隊は、ついにジョンポールの拘束に成功する。 しかし、護送中に何者かの襲撃に遭い、多くの損害を受けジョンポールにも逃げられてしまう。

再び、ジョンの居場所を突き止めたアメリカ軍は、クラヴィスら特殊部隊に彼の暗殺命令を下す。ルツィアとの再会を願いながら潜入を行うクラヴィス。敵の攻撃により部隊から離れたクラヴィスは、再びジョンポールとの接触に成功する。 そこで彼は「器官」によって虐殺を引き起こす、ジョンポールの真の目的を知ることになる…

感想&レビュー!

あまり期待してなかったけど・・・

正直、僕的には前2作(屍者の帝国・ハーモニー)の映画は微妙で、(色々な意味で)ドキドキしながら観に行きました。
しかし、心配無用。とっても面白かった!

銃撃戦の迫力がすごい!

お話の中では何度も敵との銃撃戦があるのですが、これが実写映画のような迫力なんです。映画館の音響効果も相まって、最後のほうではビックリして声が出ちゃいました。


心をくすぐるSFガジェットがいっぱい

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今作はSFファンの心をくすぐる要素がたくさんあります。人工筋肉や光学迷彩、ナノディスプレイなどなど・・・。どれも近未来的でありながら、実現できそうなものばかりで好奇心を刺激します。攻殻機動隊などの作品が好きな方には是非見てほしいですね。

作中に散りばめられたメッセージ

作中では「虐殺を生み出すシステム」と、ジョン・ポールの目的を知ることが核となってくるのですが、実は映像をそのまま解釈すると分からない部分があるんです。原作を未読の状態で映画を見た方は気づかず 「え?終わり?」となってしまうかも。こんな話を思いつく原作者の頭の中を見てみたい・・・。

ファンも納得の出来!!

小説の映像化なので、少なからず端折ってる部分はあるのですが

話として上手くまとまっていて、テンポよく物事が進むので、屍者の帝国のように観てて飽きることはありません。 各自で考察するような終わり方なので、ハーモニーに続くという意味でエピローグがあれば原作未読者もわかりやすかったかも。


作中にでてきたアレってなに?

ナノディスプレイ

目薬みたいなアレです。 クラヴィスら特殊検索軍i分遣隊の使う特殊なディスプレイで、目に垂らすと人の電位を利用して眼球を覆う表示用の被膜が生成されます。 ウィリアムズがクリームを目の周りに塗っていたのは、眼球以外の場所にディスプレイが生成されるのを防止するためです。士気を上げる装飾とかじゃないよ!

エマージェンシー・フェロモン

プラハでクラヴィスが逃走中に指先から垂らしていた液体。 緊急時に自分の行き先を味方に追跡させるものです。


まとめ

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今作は制作スタジオのマングローブの自己破産申請により、その完成が危ぶまれた時もありました。

しかし、プロデューサーの熱意により、ジェノスタジオが制作を引き継ぎ、公開に。 モノづくりに対する情熱というのを感じとることができました。

今作は作画の綺麗さ・独特の暗さが原作の雰囲気をよく表現しており、戦闘ものとしてもお勧めできるので、興味がある方はぜひ劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

また、原作ではクラヴィス大尉の生い立ちやエピローグなどが描かれているので、是非読んでみてください。

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)




ちなみに、原作では最後どうなったか・・・※超ネタバレなので、注意!



アメリカに戻ったクラヴィス大尉は軍を辞めた。公聴会でアメリカの特殊部隊員として行ってきた暗殺について告白したのだ。
それがきっかけとなり、アメリカでは大規模な暴動が発生する。
ジョン・ポールがクラヴィスに残した虐殺の文法を作る方法。瞬く間に、アメリカは戦争状態に突入していく。 クラヴィスはアメリカ以外のすべての国を救うため、自らの国を虐殺の渦中に放り込んだのだ。彼は家の中で、外の暴力の音を聴きながら、自身が守った平和に思いを馳せるのだった。



地獄は完成しましたか? 以上、映画「虐殺器官」 の感想と解説でした。
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