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森見登美彦「夜行」の紹介&感想!夜を渡り歩くファンタジー小説!

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ハロー、ゆとりです。
森見登美彦氏の作品が大好きな僕。先日のツイート。


「彼女はまだ、あの夜の中にいる」というキャッチコピーの通り、夜が舞台のファンタジー作品です。

雰囲気にダークさを感じ、これは読むしかない!と単行本を購入。

今回は「夜行」の紹介と、読んでみた感想を書いていこうと思います。


どんな作品?




森見登美彦「夜行」TVCM15秒



「夜行」は人気作家森見登美彦氏のホラー小説。

怪談×青春×ファンタジーと銘打つ本作は、2017年の直木賞にノミネートされました。

代表作「夜は短し歩けよ乙女」から二度目のノミネートですね。

普段のコミカルさは影を潜め、静謐で暗い雰囲気の中、夜を描いた絵画「夜行」に関する話が語られます。

あらすじ


僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。

 私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。  旅の夜の怪談に、青春小説、ファンタジーの要素を織り込んだ最高傑作! 「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」                          (Amazon商品紹介より)



「夜行」という四十八作の連作絵画に纏わる不思議な話。
各章で順番に5人の登場人物が体験を語ります。
とある事情から奥さんを迎えに行く「尾道」4人で車の旅に出る「奥飛騨」。夜行列車からの風景を描く「津軽」。
電車で怪しい坊主と乗り合わせる話「天竜峡」。そして夜行の謎に迫る最終章「鞍馬」。


読んだ感想!



不思議で無気味な話の数々



第一話「尾道」と第二話「奥飛騨」は死を連想させる不気味な話です。

特に第一話ではホテルマンの男が非常に気持ち悪く、展開も強烈でとてもホラーしてます。
人を殴る描写があり「森見作品でここまで生々しく描写したことがあったか?」と思うほど。



幽霊なのか人間なのか、はたまた怪奇現象? とハッキリわからない出来事が次々と起こります。
僕も「このあと一体どうなるんだ…?」とビクビクしながら読み進めました。

一連の出来事のその後が描かれるかと思いきやほとんど触れられないため、暗くて先の見えない陰鬱さを感じさせました。


素晴らしい表現



天鵞絨のような黒」「夜の底で燦然と輝く」などの表現から想像できる情景は、作品の雰囲気を更に素晴らしいものにしています。




結末に賛否が分かれるが・・・



本作に関しては「結末がよくわからない」という意見が多く見受けられます。


明確に描かない演出は不気味さを強調しています。

各章での謎は解明されません。ただし夜行という主題に関しては読者の考察によって補完する作品だといえます。

アメコミのような、ハッキリした作品を好む方には合わないかもしれません。


読み解くカギは「長谷川さん」と「大橋さん」の対比にあり



あくまで個人的見解から
少しネタバレを含むので注意!

「長谷川さん」が消えてしまう「夜行」の世界と、大橋さんが消えてしまった「曙光」の2つの世界。

僕はこれらを比較し、それぞれの世界は何を表しているのか?と考えながら読んだところ、終わりにしっくりときました。
頻出のワードや共通の人物などに注目すると、更に作品を楽しむことができると思います。


まとめ



久々に森見氏の「きつねのはなし」や「宵山万華鏡」のようなホラー作品が読みたい!と思っていたところ、今作が来て個人的にはとても嬉しかった。

宵山万華鏡 (集英社文庫)

宵山万華鏡 (集英社文庫)



終始不気味な雰囲気が続きますが、同時に「清涼感」のようなものを感じて新鮮でした。

物語の始まるキッカケとなる「鞍馬の火祭り」は京都、夜、祭りという組み合わせが怪しさと神秘性を備え、 「祭り」が現実と幻想の境界として置かれているところに森見作品のソウルを感じます。

何より、順番に語る構成はとても効果的で、よい演出だと思いました。

怪談のようで、青春の爽やかさがあるファンタジー。言葉に表し難い読後感が、読者を「夜行」の世界に引き込んでくれるでしょう

癖はあるが、おすすめできる一作だと感じました。
今回は森見登美彦さんの小説「夜行」を紹介しました。

気になった方はぜひ読んでみてくださいね!

夜行

夜行




森見ファン必見!



あの代表作「夜は短し歩けよ乙女」がアニメ映画になります!
kurokaminootome.com



「小説 BOC3」にて森見登美彦氏の連載「シャーロックホームズの凱旋」が始まっています。ファンの方は要チェック! (2017年2月現在BOC 4発売中)

小説 - BOC - 3

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  • 作者: 伊坂幸太郎,朝井リョウ,天野純希,乾ルカ,大森兄弟,澤田瞳子,薬丸岳,吉田篤弘,他
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2016/10/19
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログ (1件) を見る



ニート、人間性を取り戻す(子供の頃何して遊んだ?他)


ハロー、ゆとりです。
一日中ネットの海に漂い、時間を浪費する日々。

ニート生活にも飽きてきました(働け)


はてなブログでは毎週木曜日に「今週のお題」というのが提示されるらしい



今週のお題は「何して遊んだ?」です。


※ポエム注意報



子供の頃…僕は当時、つついたら死ぬレベルの病弱で、必然的に一人遊びが多かったですね。



例えば、レゴブロック


組み立てて、完成したらバラバラにして、オリジナルの宇宙船とかを作ったり。

完成形のイメージがなくとも不思議と出来上がってしまうから、子供の発想力は凄い!

レゴ (LEGO) クラシック 黄色のアイデアボックス<スペシャル> 10698

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初めて遊んだゲームといえば


これはゲームボーイカラーですね!

トイザらスで袋売りされてたカセット達。 確かマリオと、バットマンと…ティロックっていう変なゲーム。

f:id:enjoy_yutori:20170217013027g:plain:w100 (任天堂HPより)


秘密基地とかやったよね…やらない?


そうそう!小学校の頃は近くの山で秘密基地作りをしました。 定期的に集まって4年間くらいやってた気がする。
この秘密基地がとても楽しかった!たーのしっ!

設営場所は木々の生い茂る山の急斜面。草を刈り、斜面を大幅に削って平地を作る。小川から持ち込んだ石を敷き詰め、紐で周囲の枝をゆわいたりして…。工事かな?

参加していたメンバーは10人ほど。
貢献度によって「タネ」「ナエ」「ツボミ」「ハナ」という階級がありました。使用できる道具や、作業場所を選ぶ際に優越権があったりする。


なんかこう・・・人間の原始的な機能を思わせますね(ない)

下っ端のフレンズたちは危険な場所で作業をして実績をつくり階級を上げるんだけど、僕は創設メンバーなので特別待遇だった。

他にもクーデター未遂の事件があったり・・・

って結構思い出あるやん!!!(人間性を取り戻す音)





もしかしてウチ、田舎に住んでたのん?

f:id:enjoy_yutori:20170217013251p:plain:w500 (のんのんびより)

そ、そんなわけないだろ!!!


…田舎の男子は秘密基地、一度はやったことあるよね?都会の人は子供の頃何して遊んだんですか。

僕は海も山もある田舎出身だから、遊びに占める自然のウェイトが高かった気がする。

のんのんびより(アニメ)ほどじゃないにしても、コンクリ舗装されてない道はあったし、朝起きたら洗面台にアオダイショウ(ヘビ)がいたこともありました。自然由来で発生するイベントがとにかく多かった。

ちなみに田舎出身だけどクモ恐怖症です。

のんのんびより 第1巻 [Blu-ray]

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思い出は美化される



当時を振り返ると、何気ないことが凄く新鮮でキラキラ輝いていた。毎日が興奮の連続だったと感じる。

色々なモノゴトから受けるショックは今の比じゃなかったけど、それを吸収して進むだけのエネルギーがあった。

昔の自分から学べることは多い。




まとめ



現代人の悩みは尽きず、つい目先の問題にばかり頭を使いがち。

しかし、今回振り返ってみて、昔のことを思い出すのもいいなと感じました。

皆さんは子供の頃何をして遊んでいましたか?

うつ病だった時に僕がした「奇行」とか思い出を書く

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ハロー、ゆとりです。 以前こんな記事を書きました。

timeofyutori.hatenablog.com



この記事からもわかるように、隠キャです。
過剰に周りを気にする性格、ネガティブ、趣味嗜好はダーク、服は黒。何も起こらぬはずがなく・・・

大学生になると、複雑な人間関係にのまれ、テンプレのごとくうつ病に。(他にも強迫性うんたらとか言われた気がする)

当時の僕を知っている人たちと飲み会をすると、必ず話題に上がるのがその頃の僕の「奇行」。 その時は特に変だと思っていなかったのですが、振り返るとまあまあクレイジーだった。




女装して近所を走り回る



タイトルの通り。一応ノンケです。
一時期だいぶ精神がやられていたみたいで、気づいたらウィッグが手元にありました。

深夜、どうして生きているのか考えているうちに眠れなくなってしまった。こんな時は運動だ!と思い立ち、深夜の街を1時間ほど走ることに。

その際なぜか帽子代わりにウィッグをかぶって走ったのですが、何かがツボにハマったらしく一人爆笑しながら走るという状態に。久しぶりに笑って謎の爽快感があった。

すぐコンビニ夜勤の友人に見つかり、写真を撮られ拡散。最終的に彼女(当時)に説教される散々な結果となりました。よく考えたら不審者ですね・・・。

夜に走る・・・奇行・・・夜に行う・・・夜行・・・(風評被害)

夜行

夜行




隣人とセッション



当時住んでいたアパートは木造で、それはそれは音が響く。大学近くということもあり、学生しか住んでないので静かになる時間はありません。

中でも僕の左右下は精鋭ぞろい。少し紹介すると・・・

Left:夜中のパーティーピーポー

来る日も来る日もパーティーを開く。
恐らく学生生活中、最も僕にヘイトを向けられた人物である。壁を殴り、お経を流すと壁越しに謝るがパーティーは辞めない。
あまりにひどいので、鉢合わせたところを捕まえようとしたら、全力で走って逃げていった。

静かな時はたいてい親が来てる。もちろん会話は丸聞こえのわけだが、彼が泣きながら「単位20個落とした」というのを聞いてから、僕は壁を殴るのをやめた。

Right:イケボ弾き語り生主

ふざけるな(怒)
彼も中々の逸材で、深夜の1時を迎えるとインターネット・カラオケマンに変貌する。

彼の凄いところは、"アコギ"を弾きながら歌うところで、さながらアパートはライブハウスのよう。僕は今でも彼のレパートリーを歌える。とどめは棒読みちゃん。
歌・ギター・コメント読み上げの三重奏は、このクレイジーアパートチャートの1位を記録し続けた。

配信が終わるとスクフェス(アニメのリズムゲーム)をプレイして寝るのが日課。

Under:敬虔な信徒(目覚まし機能付き)

阿鼻叫喚のアパートも、朝日を迎えると同時に静寂に包まれる。戦いを終えた僕は、2限に備えて眠りにつくのだが・・・

眠り深まるころに突如始まるのが、お祈り。色々書くとアレなので控えるが、6時頃になると必ずありがたそうな声が大音量で流れる。勘弁してください(泣)
彼は途中で帰国したようなのだが、明らかに高そうな車を駐車場に置いていった。
オイルマネー、恐るべし。


ちょっと話が逸れたけど

今回登場するのはLeftのイケボ生主です。

彼は夜中におもむろにギターを弾くので、僕はそれに合わせてエレキで適当に弾く。

何度かそんなことをしているうちに、僕が居るとき彼が「ギター!」と叫ぶようになり、セッションのようになってしまった。いいようにあしらわれた感じもしますね。


この話を知人にしたところ「普通は管理会社に連絡するよね」と言われ、初めて自分のおかしさに気づきました。
まるで自分が被害者のようなスタンスもうつ病ポイント高め。

ヤマハ エレキギター RGXA2 JBL

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思い出したら頭痛くなってきた


「奇行」ってほどでもなかったですかね。たくさん書こうと思ったけど、当時を振り返ったら頭が痛くなってきたのでここまで。エピソードはたくさんあるので、また記録代わりに書いて更新します。

暗めのファンタジー好きにおすすめ!「恒川光太郎」小説8選

ハロー、ゆとりのひとです。

僕をダークサイドに引き込んだ小説「ダレン・シャン」。
あの時の衝撃を超える作品にはなかなか出会えず。

しかし数年前、ふと立ち寄った本屋さんで「これはスゴイ・・・」と運命を感じた作品を見つけました。




⚪︎怖くて奇妙で美しい。恒川光太郎の描き出す世界。

作品の魅力は、なんといってもその独特な世界観にあります。現実からかけ離れているのに身近に感じる不思議。ホラーなのに爽やかで、読んだ人にしかわからない感覚が癖になります。

今回は、幻想的な世界を描く作家「恒川光太郎」さんの小説をご紹介します。 僕のおすすめを選んだので気になったら読んでみてね。
(※各作品の概要をAmazon商品説明より引用しています)



夜市


夜市 (角川ホラー文庫)

夜市 (角川ホラー文庫)


妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。



作者のデビュー作で、2005年の「第12回日本ホラー小説大賞」大賞を受賞。恒川光太郎を代表する作品ですね。

夜市風の古道の二編が収録。

夜市」は弟と引き換えに才能を買った主人公が、弟を取り戻すために夜市を訪れるお話。
風の古道」は古道という不思議な場所に入り込んでしまった主人公の話です。


幻想ホラーというジャンルを切り開いた作品ではないでしょうか。 叙述的で無駄のない文章が、読者に色鮮やかな幻想風景を魅せてくれます。

どちらも傑作ですが、僕は日本の神隠しのような恐さがある「風の古道」の方が好きです。雰囲気だけでは終わらない構成も素晴らしい。


身近に存在していそうな面白さと、空間に引き込まれる恐怖を味わうことができる一作です。


南の子供が夜いくところ


南の子供が夜いくところ (角川ホラー文庫)

南の子供が夜いくところ (角川ホラー文庫)


からくも一家心中の運命から逃れた少年・タカシ。辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。野原で半分植物のような姿になってまどろみつづける元海賊。果実のような頭部を持つ人間が住む町。十字路にたつピンクの廟に祀られた魔神に、呪われた少年。魔法が当たり前に存在する土地でタカシが目にしたものは――。


連作の短編集。
南国の島々を舞台にした不思議なお話です。

表題作である「南の子供が夜いくところ」を始め「紫焔樹の島」「十字路のピンクの廟」「雲の眠る海」「蛸猟師」「まどろみのティエルさん」「夜の果樹園」合わせて7本で構成されています。

今作では「ユナ」と呼ばれる謎の呪術師の物語と「タカシ」の体験を中心に、南の島々で繰り広げられる不思議な出来事を描いています。

僕のおすすめは「夜の果樹園」。
バスで寝過ごして、降りたら果物人間が住む世界だった・・・(イミワカンナイ!)

「夜市」とは違う民話的な気味悪さが続きます。

様々な世界に触れるので、読み終わったときは長い冒険をしてきたような感覚に。変わった話をたくさん読みたい人におすすめです。


雷の季節の終わりに


雷の季節の終わりに (角川ホラー文庫)

雷の季節の終わりに (角川ホラー文庫)


現世から隠れて存在する異世界・穏(おん)で暮らすみなしごの少年・賢也。穏には、春夏秋冬のほかにもうひとつ、雷季と呼ばれる季節があった――。



この作者の作品はほぼ短編集なんですが、「雷の季節の終わりに」は珍しく長編。

と呼ばれる、現世の外にある場所での暮らしが細かく描かれ、冒険へと繋がる壮大な和のファンタジー

例によって退廃的な雰囲気が続きますが、この作品には「風わいわい」という恒川ワールド随一のゆるキャラが登場します!癒されたい方におすすめです。


余談ですが、先ほど紹介した「南の子供が夜いくところ」には穏の出身だという人物が登場しています。

また、恩田陸さんの小説シリーズである「常野物語」は設定や雰囲気などが似ており、とても面白い作品なので興味があればチェックしてみてくださいね!

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)




月夜の島渡り


月夜の島渡り (角川ホラー文庫)

月夜の島渡り (角川ホラー文庫)


鳴り響く胡弓の音色は死者を、ヨマブリを、呼び寄せる―。願いを叶えてくれる魔物の隠れ家に忍び込む子供たち。人を殺めた男が遭遇した、無人島の洞窟に潜む謎の軟体動物。小さなパーラーで働く不気味な女たち。深夜に走るお化け電車と女の人生。集落の祭りの夜に現れる予言者。転生を繰り返す女が垣間見た数奇な琉球の歴史。美しい海と島々を擁する沖縄が、しだいに“異界”へと変容してゆく。



作者が沖縄在住なこともあり、琉球の伝承や民話が反映された作品。沖縄を舞台として「弥勒節」「クームン」「ニョラ穴」「夜のパーラー」「幻灯電車」「月夜の夢の、帰り道」「私はフーイー」の7本で構成される短編集です。

謎めいた雰囲気により怖さがアップしました。

登場する怪物は琉球特有の謎めいた空気感を漂わせており、とても新鮮です。話には文化や歴史が織り込まれていてリアリティが出ているので、人間の怖さがよく表現されています。


個人的には夜市に並び大好きな一作ですが、人によって好き嫌いが分かれる作品だと思います。 沖縄特有の神秘さを感じたい人におすすめです。

※「私はフーイー」という単行本を文庫化したものです。ダブりに注意。


金色の獣、彼方に向かう


金色の獣、彼方に向かう (双葉文庫)

金色の獣、彼方に向かう (双葉文庫)


樹海に抱かれた村で暮らす大輝は、ある日、金色の毛をした不思議な生き物と出合う。ルークと名付けて飼い始めるが、次第に大輝の体に異変が起きてきて……。


それぞれが独立した4話からなる短編集です。

「異神千夜」はまるで歴史小説。蒙古襲来の時代に日本人ながら蒙古軍として博多に潜入し、本隊の撤退と共に取り残された主人公一行を、邪神に仕える巫女が徐々に支配していって…。


日本に渡来した一匹の幻獣に関わった人々について描かれます。
どこか悲哀さを感じる「風天功参り」や怪異の視点から世界を描く「森の神、夢に還る」、表題作「金色の獣、彼方に向かう」まで。

各地の伝説を交えながら綴られる、幻想的で奥深いファンタジーとなっています。


秋の牢獄


秋の牢獄 (角川ホラー文庫)

秋の牢獄 (角川ホラー文庫)


十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。何をしても、どこに行っても、朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。悪夢のような日々の中、藍は自分と同じ「リプレイヤー」の隆一に出会うが…。世界は確実に変質した。この繰り返しに終わりは来るのか。


3作の短編集です。

秋の牢獄」は時間に囚われてしまった人たちの話で、SFのような設定を上手く落とし込んでいます。 ループなど時間を扱った作品に西澤保彦「七回死んだ男」や筒井康隆の「時をかける少女」などがありますが。どの作品も状況を打開することをメインに置いています。対して「秋の牢獄」では繰り返しの中で生きる人の心の動きを中心に描いており、そういった部分にも作者らしさを見て取れますね。

神家没落」はふと入った家から出れなくなってしまった男の話。
幻は夜に成長する」は不思議な能力によって組織に囚われの身となった女性を描くホラーです。

3作とも何かしらに「囚われ」ていて、ノスタルジックで哲学を感じるファンタジーです。

作者のアイディアが光る傑作で、僕のお気に入りです。 この作品も是非一度読んでいただければと思います。


竜が最後に帰る場所

竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)

竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)


しんと静まった真夜中を旅する怪しい集団。降りしきる雪の中、その集団に加わったぼくは、過去と現在を取り換えることになった―(「夜行の冬」)。古く湿った漁村から大都市の片隅、古代の南の島へと予想外の展開を繰り広げながら飛翔する五つの物語。


幻想の描き手が紡ぐ、独立した5つの物語からなる短編集。
恒川作品の中では一番堅実なファンタジーです。


風を放つ」「迷走のオルネラ」では、これまでような怪奇さはなく、薄暗い雰囲気の中で淡々とした話が展開されます。

夜行の冬」は世界線を越えて真夜中を歩き続ける集団の、少し不気味な話です。今作では唯一いつもの恒川さんらしい作品だといえます。

鸚鵡幻想曲」は本作で一番の傑作と言えるかもしれません。生物が集まり日常のあらゆる「物」に擬装しているという話で、ホラーなのに結末が素晴らしく、気持ちの良い話です。

壮大な世界観で描かれる「ゴロンド」も必見です。


草 祭 (くさ まつり)

草祭 (新潮文庫)

草祭 (新潮文庫)


たとえば、苔むして古びた水路の先、住宅街にひしめく路地のつきあたり。理由も分らずたどりつく、この世界のひとつ奥にある美しい町“美奥”。母親から無理心中を強いられた少年、いじめの標的にされた少女、壮絶な結婚生活の終焉をむかえた女…。ふとした瞬間迷い込み、その土地に染みこんだ深い因果に触れた者だけが知る、生きる不思議、死ぬ不思議。神妙な命の流転を描く、圧倒的傑作。


美奥」という架空の土地にまつわる短編集です。

どこか北欧の民話を思わせる、5つの物語が展開されます。

個人的には、恒川さんらしい怪しさの中に「美しさ」を感じさせる作風がお気に入りです。俗世から解放され、自然の中で爽快感を味わいたい方におすすめです。

内容とは関係ありませんが、恒川作品の中で今作の表紙のイラストが一番好きです。


いかがでしたか?

知ってる人は知っている!少しだけマイナーな作家・恒川光太郎さんの小説を紹介させていただきました。

一冊でもしっくり来た人は、かなり楽しめるんじゃないかなぁと思います。 僕も現在読み返している最中なので、終わり次第また更新していこうと思います。

これを機に、「恒川光太郎作品」を知っていただければ幸いです。
幻想の世界が、あなたを待っていることでしょう。


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ぼっちの僕がやったことのあるひとり○○を難易度順に書く

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ハロー、ゆとりです。 ブログを始めて数日が経過。「継続する」を目標に漠然と始めたんですが、自分以外に観てる人がいる!というのは嬉しいですね。

文で伝えたり表現するのって難しい。結構疲れるし。 色々と怠ってきた人生なので、これを機に勉強して上達したいです。


突然ですが

皆さんは人間の 友だちっていますか?
僕ですか?そうですね・・・すっごく寂しいフレンズなんだね!

僕は基本ぼっちです。
昔は一人でお店に入るたびにドキドキしてたんですが、今では余裕をもって楽しむことができるようになりました。

振り返ると、ひとりで色々と行ったりしてたので、自己紹介がてら書いてみようかと。
一人行動が苦手な人が居たら参考にし…なくていいです。


難易度C


ひとりカフェ

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なにいってんだこいつ…。

僕は周りの目を気にしちゃうタイプの人間なので、かなり勇気が必要でした。
嫌なら入らなきゃいいんですけど、何処にも自分の居場所がない時ってあるじゃん?(ない)


カフェくらいはひとりで入れるようになりたい! と一念発起。
最初は、マックやドトールあたりを攻め、今では個人の喫茶店に入れるまでになりました。
コーヒーの味を楽しむ余裕が出てくると、お店に入るのが好きになるんですよね。

チェーンで僕が「入りやすいなぁ」と感じたのはタリーズセガフレードです。どこの店舗も居心地がよいです。 秋葉のタリーズは何十回と行ってるのでお気に入り。
セフレのエスプレッソも美味しい(意味深)


カフェに関しては慣れですね。数をこなせばどれだけ苦手な人でもすぐラクになります。ヒヒヒ

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セガフレード新宿にて



ひとりで服選び

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なにいってんだこいつ(二回目)

服屋さんって何も知識がない状態だとまるでダンジョン。
大学入るまで服をマトモに選んだことがなく、これもよくわからなかった。彼女とかいないし

そしてオタクは黒が好き。
僕も例に漏れず、一時期は黒シャツばっか着てました。ファッショ(ン)だけに。 \ドッ/

・・・店員さんとしゃべっちゃうタイプのコミュ障で、乗せられちゃうので、帰ってから後悔することも多かったです。



服に関しては、センスがない!と自覚している人は、組み合わせとかのロジックを頭に突っ込んでお店に行くほうが、惑わされずに余裕を持って選べるんじゃないかなと思います。


(都内の大学生は新宿ルミネエストに行けばとりあえずなんとかなる感)



ひとり美術館/博物館/ライブ

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このへんは誰でも行けるでしょう。美術館はひとりで行く人の方が多いですし。


僕はオディロン・ルドンという画家の展覧会に行ってから、美術館にしばしば足を運ぶようになりました。
ぼっちの人は、音声案内がおすすめ。500円くらいしますが、解説を聞きながら絵を見ることができるので、周囲を気にせず集中できます。



美術館や博物館はいいんですけど、ぼっちでライブに行き、中止になってしまった時は大ダメージをくらいます。ポールとかポールとかポールとか今年もぼっちで参戦する予定。



ひとり温泉

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これも人によってはひとりの方が気楽なんじゃないでしょうか。

僕は変なところで潔癖なので、友人ですら一緒に入るのは好きじゃないんですよね。

ところで温泉の脱衣所ってヒタヒタ湿ってるじゃないですか。あれが夢に出るレベルで嫌なんだけど分かる人いません?いないか・・・



難易度B


ヒトカラ

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ついにきました!ひとり○○の最初の難関、ヒトカラです。


最近は、ボイトレに使ったりヒトカラを推してるカラオケチェーンも多い。
僕はスタジオ代わりに楽器の練習でよく使ってたりしたので、特に抵抗はありませんでした。


最初の頃は、「楽器の練習のついでだし」的なオーラを発していましたが、今は単純に時間調整や、好きなバンドの新曲が出たらヒトカラに行くようになりました。結構楽しいよ!


僕はドリンクが来てから歌うようにしてます。恥ずかしいし。ニートやヒッキーなフレンズは空いてる平日17時までが入りやすくておすすめだよ!



ひとり旅

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今流行りの一人旅です。難易度Bの理由は、一人旅を満喫するために基本的なぼっちテクニックの応用が必要だからです。


食事にしても、お腹を満たすだけではなく、ご当地の美味しいものを食べたいですよね。
3食全てをホテルで済ましてはしょうがないので、見知らぬ土地の飲食店をひとりで開拓するチャレンジ精神が必要です。

観光にしても、場所によっては家族連れやカップルの中ひとり並ぶこともあり、普段から周りを気にしすぎる!って人には難易度が高いかもしれません。

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ぼっち初詣in川崎大師


僕の場合は散策や冒険が大好きなので
観光を楽しむ>周囲を気にするとなり、なんなくクリア。ちなみに、国内より海外の方が気は楽でした。英語わかんないし気にしようがない




ひとりファミレス

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孤独を最も感じるのは集団の中に居るときである・・・。以上!



難易度A


ひとりディズニー

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一人ディズニーランド(ひとりディズニーランド)とは、カップルやファミリーや友人同士で溢れかえる東京ディズニーリゾート (TDR) に一人で赴き、楽しむことを目的としたエクストリームスポーツである。

一人ディズニーランド - アンサイクロペディア


この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ(確信)

最初の1時間は大丈夫です。ファストパスの回収やらで比較的動き回るので。

辛くなってくるのはお昼くらいから。どこに行っても混んでますし、レストランのテーブルに一人で座っているときの寂しさったらありません。そういう時に限ってキャラクターに絡まれるんですよね・・・。


アトラクションに並ぶ際には、シングルライダーと呼ばれるおひとり様優先のシステムもありますが、やはり一人で列に並ぶのは結構メンタルが削れる。

そんなぼっち疲れに襲われた時におすすめなのがショー鑑賞。ショーを見てる間は何も気にすることなく楽しむことができるので、メンタルを回復することが可能です!

USJとかは一人でも全然平気なんですけどね。雰囲気がディズニーは強いからでしょうか。

「Dオタ」の人はひとりで来ることが多いので、ディズニーのグッズとかを身に着けていれば「あー好きなんだな」と思われるくらいで済むでしょう。 ひとりでも恥ずかしくないもん!


余談ですが、僕はランドならパン・ギャラクティック・ピザ・ポート(スターツアーズとかの近く)のピザが大好き。シーならスモークチキンは外せない!


ひとりを楽しめば、人生が豊かになる!



社会人になると必然的にひとりで行動することが多くなるので気にしなくなるのかなぁ。

僕は上記のことは大学に入ったあたりから楽しめるようになりましたが、「もっと早くからやっておけばよかった」とちょっと後悔していたり。

やってみたいことがあるけど周りが気になるって方は、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。ひとりはいいゾ。

【小説】読みやすい!おすすめのディストピア作品を紹介!

皆さんは「ディストピア小説」知っていますか?
知ってる!マッドマックスでしょ! 残念!違います。

ディストピアとは理不尽な価値観や秩序に支配された社会のことをいいます。最近、世界情勢の変化による影響で、こういった小説に再び注目が集まっています。


gigazine.net



そこで今回は、僕がおすすめする「ディストピア小説」を紹介したいと思います。

なるべく読みやすい作品を紹介していくので、気になったら是非チェックしてみてください。
 ※随時更新 



一九八四年 / ジョージ・オーウェル


一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)




ビック・ブラザー」の率いる党が支配する全体主義国家。絶対的な忠誠を求める体制に不満を持つ主人公が、同じ考えを持つ女性と恋に落ちたことで、党の支配に疑問を抱くようになり・・・というお話。


ディストピアの代表的な作品で、憎悪や恐怖が人間を支配する世界を描いています。 この世界では党が「二分間憎悪」という洗脳や「二重思考」を強制するなど、あらゆる手段で国民を統制・管理しています。


僕は暗めの作品が好きなんですが、その中でもこの作品はダントツで面白いと感じました。舞台は近未来ですが、設定に現実味があるので非常に考えさせられます。


同氏の「動物農場」も有名なディストピア作品として知られており、こちらもおすすめです。

動物農場〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)

動物農場〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)




わたしを離さないで / カズオ・イシグロ


わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)



作者を見て日本の小説だと思った皆さん。実は、カズオ・イシグロはロンドン在住の日系イギリス人作家。なので海外文学にあたりますね。


ヘールシャムと呼ばれる施設で、「提供者」と呼ばれる人たちを介護する主人公のお話。


この作品を一言で表すなら「憂鬱」。最初はディストピア作品特有の暗さを感じないので
あれ?となるんですが、実はかなり残酷なお話だったりします。

生命について考えさせられる作品です。


※読んだ後に、憂鬱さが抜けないんだけど!って人は同氏の短編集「夜想曲集」を読むといいんじゃないかな(無責任)

夜想曲集 (ハヤカワepi文庫)

夜想曲集 (ハヤカワepi文庫)





ハーモニー / 伊藤計劃


ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)



アニメ化プロジェクト「Project Itoh」で知られる3つの作品の内のひとつ。虐殺器官の後の世界を描いています。

timeofyutori.hatenablog.com



大災禍と呼ばれる混乱の後に人類が築いた、医療福祉社会。主人公は優しさが溢れるこの世界で、かつて自殺をした親友の影を感じ、後を追う・・・


この作品、文章中に「etml言語」という独自の言語が散りばめられていて<part:number=01>←こういった表現が独特の雰囲気を醸し出しているのが面白いです。


この表現にもしっかりと意味があるので、最後まで読むと理解できるようになっています。


見方によってディストピアともユートピアとも取ることができる作品です。 ジョージ・オーウェルの1984年を表すのが「憎悪と恐怖」なら、ハーモニーは「優しさ」だと言えるでしょう。

憎しみとは正反対の「優しさ」という究極の状態を選んだ人類がどのような結末を迎えるのか。人の意識はどこに存在するのか。 是非、その目で見届けてみてください。


アニメ映画にもなってます。
内容はほぼ同じですが、結末における主人公の感情部分に違いがあるので、興味のある方は是非。

ハーモニー [Blu-ray]

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新世界より / 貴志祐介



新世界より(上) (講談社文庫)

新世界より(上) (講談社文庫)




舞台は1000年後の日本、縄で囲まれ「穢れ」から守られている神栖66町という集落。念動力を手にした人類は、バケネズミという生物を使役しながら平和な暮らしを送っていた。
主人公はそこに住む子供たち。念動力を磨き、毎日に希望を抱いて生きてきた彼らは、ある出来事により隠された真実を知ることに。


「悪の教典」や「黒い家」で知られる貴志祐介氏のSF作品で、第29回日本SF大賞を受賞。2012年にアニメ化もされていて、こちらも良くできています(僕はこれで種田ファンに)

中世の長閑な農村風景を思わせる世界の中で、理想の暮らしを送っているように見えるんですが、実はこの世界の子供には思考の自由がなく、厳重な管理されています。しかしその事実に気づくことはなく…こういった部分がとても怖い!
なにより、その真実に気づいてから展開される話がとても壮大で引き込まれるので、僕は中、下巻ともに一気に読み切ってしまいました。
科学技術の代わりに「呪力」という力が利用されている設定も珍しいですね。


三巻構成の長編なので、「読み切るまで自信がないなぁ」という方はアニメの方をお勧めします。

「新世界より」 一 [Blu-ray]

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いかがでしたか?



今回は読みやすい!と思ったおすすめのディストピア小説を紹介してみました。


記事は随時更新していくので、気になった作品はぜひチェックしてみてださいね!

映画「虐殺器官」 の感想と解説!(ネタバレあり) -あなたの「地獄」は完成する-

34歳で他界した作家、伊藤計劃の小説3作を劇場アニメ化する計画「Project Itoh」
「虐殺器官」は2015年に公開された映画「屍者の帝国」「ハーモニー」に続く3作目。ハーモニーやTVアニメ「PSYCHO-PASS」の前日譚にあたるお話。

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ハロー!ゆとりのひとです。

僕はSF作品が好きで、中でも「ディストピアもの」が大好物です。
TVアニメ「サイコパス」の中では、これらの小説がよく引用されていました。題名くらいは聞いたことがある!って方も多いのでは。
劇場アニメ「虐殺器官」公開記念 ディストピア小説フェア開催

先日公開となった映画「虐殺器官」を上映初日に観てきました。 僕は原作を読んでから観に行ったんですが、えーーとね、もう

最高やな!!!って感じで(語彙)

今回は、感想と簡単な解説を書いていこうと思います。 f:id:enjoy_yutori:20170206184155j:plain
(画像:劇場特典)


[ 目次 ]




だいたいの話の流れ

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9.11の後、先進国は徹底的な情報管理により平和を実現した。一方で、後進国では内戦が続いていた。

アメリカ軍のクラヴィス・シェパード大尉は世界各地の武装勢力に潜入、暗殺を行うことで [平和を維持する] 特殊部隊の一員である。

彼に与えられた任務は、各地で虐殺を引き起こしていると思われるアメリカ人、ジョン・ポールの身柄確保だ。 作戦が失敗に終わる中、クラヴィスはプラハに潜伏していると思われるジョンポールの追跡を命じられ、潜入することになる。

そこにいたのは、ジョンが最後にコンタクトを取った女性、ルツィア。彼女に接触する度に、クラヴィスはルツィアに惹かれていく。 ある日、クラヴィスはジョンポールの仲間に拘束されてしまう。そこでクラヴィスはジョンに出会い、その思想を知ることになる。部隊により救出されるが、既にジョンとルツィアの姿はなかった。

クラヴィスら特殊検索軍i分遣隊に与えられた次の任務は、インドで虐殺を行う武装勢力幹部とそれに関わるジョンポールの拘束である。 最新鋭の兵器で強襲を行った彼の部隊は、ついにジョンポールの拘束に成功する。 しかし、護送中に何者かの襲撃に遭い、多くの損害を受けジョンポールにも逃げられてしまう。

再び、ジョンの居場所を突き止めたアメリカ軍は、クラヴィスら特殊部隊に彼の暗殺命令を下す。ルツィアとの再会を願いながら潜入を行うクラヴィス。敵の攻撃により部隊から離れたクラヴィスは、再びジョンポールとの接触に成功する。 そこで彼は「器官」によって虐殺を引き起こす、ジョンポールの真の目的を知ることになる…

感想&レビュー!

あまり期待してなかったけど・・・

正直、僕的には前2作(屍者の帝国・ハーモニー)の映画は微妙で、(色々な意味で)ドキドキしながら観に行きました。
しかし、心配無用。とっても面白かった!

銃撃戦の迫力がすごい!

お話の中では何度も敵との銃撃戦があるのですが、これが実写映画のような迫力なんです。映画館の音響効果も相まって、最後のほうではビックリして声が出ちゃいました。


心をくすぐるSFガジェットがいっぱい

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今作はSFファンの心をくすぐる要素がたくさんあります。人工筋肉や光学迷彩、ナノディスプレイなどなど・・・。どれも近未来的でありながら、実現できそうなものばかりで好奇心を刺激します。攻殻機動隊などの作品が好きな方には是非見てほしいですね。

作中に散りばめられたメッセージ

作中では「虐殺を生み出すシステム」と、ジョン・ポールの目的を知ることが核となってくるのですが、実は映像をそのまま解釈すると分からない部分があるんです。原作を未読の状態で映画を見た方は気づかず 「え?終わり?」となってしまうかも。こんな話を思いつく原作者の頭の中を見てみたい・・・。

ファンも納得の出来!!

小説の映像化なので、少なからず端折ってる部分はあるのですが

話として上手くまとまっていて、テンポよく物事が進むので、屍者の帝国のように観てて飽きることはありません。 各自で考察するような終わり方なので、ハーモニーに続くという意味でエピローグがあれば原作未読者もわかりやすかったかも。


作中にでてきたアレってなに?

ナノディスプレイ

目薬みたいなアレです。 クラヴィスら特殊検索軍i分遣隊の使う特殊なディスプレイで、目に垂らすと人の電位を利用して眼球を覆う表示用の被膜が生成されます。 ウィリアムズがクリームを目の周りに塗っていたのは、眼球以外の場所にディスプレイが生成されるのを防止するためです。士気を上げる装飾とかじゃないよ!

エマージェンシー・フェロモン

プラハでクラヴィスが逃走中に指先から垂らしていた液体。 緊急時に自分の行き先を味方に追跡させるものです。


まとめ

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今作は制作スタジオのマングローブの自己破産申請により、その完成が危ぶまれた時もありました。

しかし、プロデューサーの熱意により、ジェノスタジオが制作を引き継ぎ、公開に。 モノづくりに対する情熱というのを感じとることができました。

今作は作画の綺麗さ・独特の暗さが原作の雰囲気をよく表現しており、戦闘ものとしてもお勧めできるので、興味がある方はぜひ劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

また、原作ではクラヴィス大尉の生い立ちやエピローグなどが描かれているので、是非読んでみてください。

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)




ちなみに、原作では最後どうなったか・・・※超ネタバレなので、注意!



アメリカに戻ったクラヴィス大尉は軍を辞めた。公聴会でアメリカの特殊部隊員として行ってきた暗殺について告白したのだ。
それがきっかけとなり、アメリカでは大規模な暴動が発生する。
ジョン・ポールがクラヴィスに残した虐殺の文法を作る方法。瞬く間に、アメリカは戦争状態に突入していく。 クラヴィスはアメリカ以外のすべての国を救うため、自らの国を虐殺の渦中に放り込んだのだ。彼は家の中で、外の暴力の音を聴きながら、自身が守った平和に思いを馳せるのだった。



地獄は完成しましたか? 以上、映画「虐殺器官」 の感想と解説でした。
読んでくれてありがとう。よかったら、読者登録してってね!

僕と当ブログ『ゆとりたいむ』について

プロフィールってほどのモンじゃないけど・・・

f:id:enjoy_yutori:20170207162335p:plain<あへぇ・・・

はじめまして。ゆとりのひと と申します。

95年生まれのエリートゆとりです。
超がつくほどの「飽き性」で、なにをやってもなかなか継続しないのが悩み。

ブログを始めたきっかけは
久しぶりに某動画サイトの放送を覗いたこと。 なんと、8年前によく観ていたある配信者の放送が続いていたのです!!!スゴイ!

ということで、当ブログでは「継続すること」を目標に、更新していく所存です。


では、簡単な自己紹介を。

○年齢:22歳(1995年1月30日)

○生息地:東京都(横浜県出身)

○趣味:音楽を聴く(ロック、アニソン、アイリッシュとか)やる(ピアノ、ギター)
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雑記ブログとして、2017年2月に開設。日々感じたことや、好きな小説やゲーム、アニメなどについて書いていく予定です。

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